まず先に言っておくと、Kindle3は電子書籍リーダーとしては素晴らしいデバイスである。
Kindle3が素晴らしいデバイスだと思う4つの理由
電子ペーパー
その最大の優位点は「電子ペーパー」という画面にある。この「電子ペーパー」はまだあまり普及していないため、実際に見たことあるひとは少ないだろうと思う。
なぜなら、まずKindleは日本のAmazonでは買えない。
買ってもKindleStoreで日本語書籍をほとんど取り扱っていないため、英語が読めるひとにしか需要がない。
よってiPadのようには普及しないし店頭にも並ばないので触れる機会がないのである。
はじめてみた人は(自分もそうだったが)「まるで紙のようだ」「印刷されているみたい」という感想を漏らす。
実際言葉で表現するのが難しいんだけど、まさにそういうイメージ。
液晶のようにバックライトはないため暗いところでは読めないが、逆に太陽光の下でも読めるし、液晶のようには目が疲れない。
(ちなみに電子ペーパーを搭載している電子書籍リーダーはSONYからも出ており、最近国内販売も始まった。)
重量
とりあえず軽い。WiFiモデルで241g。一般的な文庫本とほぼ同じ重さだ。電車の中で片手で持っていても疲れないし、持っている手でページ送りができるから便利。
お値段
以前のエントリにも書いたが、円高のおかげで大変お買い得だ。実質WiFiモデルなら1万5千円程度で買える。(為替レート次第)
電池の持ち
多分月に1回充電すればそれで事足りそうだ。使う頻度が高くても、それだけ(自炊本を入れるために)PCにつなげる時間も長くなるのでその間の充電で間に合ってしまう。
これは電子ペーパーの特性である。(表示を切り替えるときしか消費しない。)
とまぁこんなところだろうか。
他にも挙げようと思えばひねり出せないこともないが、特筆すべきとは思えないので省略する。
暇ができたら小ネタとして書きたい。
さて本題の「自炊との相性」について書こう。
前回の流れから推測していただければわかると思うが、「相性がよくない」というのが筆者の現段階での結論である。
自炊との相性がよくないと思う2つの理由
画面サイズ
このブログでも何度か取り上げてきたが、Kindle3の画面サイズはほぼ新書サイズである。それ以上のサイズの本を読もうとするとどうしても字が小さくなる。
横書きの本なら向きを横にして読むことでなんとか文字サイズは確保できるが、スムーススクロールではないので、どの行まで読んだかを都度記憶しながらページ送りする必要がある。
同ページ内の送り動作はページ切り替え時に比べれば短時間だが、それでも0.2秒以上のロスが発生するし、なによりも「行を記憶する」ためにストレスも増す。
つまり、新書サイズより大きい本とは相性が悪い。
カラーとグレーの階調
前回も取り上げたが、Kindleシリーズは「まだ」モノクロ2色である。しかも階調表現が乏しく、スキャンしたグレーのPDFを表示させようとすると全体が薄くなってしまう。
テクニックが足りないだけかもしれないが、今のところモノクロ2階調で取り込む以外に綺麗に表示させる方法を知らない。
つまり、図や挿絵などがある本とは相性が悪い。
こうなると、Kindle3では「新書サイズ以下の図や挿絵のない本」のみが自炊しても妥協もストレスもなく読める本、ということになる。そういった本しか取り扱わない人にとっては「相性はいい」だろうが、少なくとも私の場合は技術書等を主に取り扱いたいので「相性は悪い」が結論だ。
最後に
KindleはkindleStoreで購入した電子書籍を読むためのデバイスである。自炊した本を読みたいのであればかなりの不便と向き合うことになることを覚悟する必要がある。
ということで、これから自炊とKindle3を検討されている諸氏は、自分の取り扱う本を良く考えてから購入ボタンを押すべきだ。
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